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誰もがふつうに生きる『ノーマライゼーション』前編 (1803words)

更新日:2021年6月15日

みなさんこんばんわ。




そしてお久しぶりです!




九州地方での大雨被害、コロナウイルス、オリンピック問題、相変わらず悪いニュースが続く中どのようにお過ごしでしょうか?




コロナが広まりだしてはや一年以上の時間が経ち、いかに当たり前の普通の生活がありがたかったのかを身をもって感じる今日この頃ですね。




本日のblogでは今私たち障害者の目の前にある『あたりまえ』に関して少し深く掘り下げていきたいと思います。




障害当事者の方やご高齢の方、何かしらの援助を受けて生活されている方、これから福祉の世界に進みたいと思っている方にはぜひ読んで欲しい記事になります。




すでに福祉の世界で働いているという方は復習がてら読んでいただけると幸いです。




それくらい重要で有名な方ということですね。




 

今回の記事のメインタイトル、




誰もがふつうに生きる『ノーマライゼーション』





あなたは『ノーマライゼーション』という言葉を聞いたことがあるでしょうか?




障害を抱えている方でも「聞いたことないです」という方も多いと思います。




福祉の世界では最重要人物のひとりで『今の当たり前を当たり前にした先駆者バンクミケルセンが提唱した概念です。




ノーマライゼーションとは「ノーマル(通常の・普通の・標準の)」という意味の形容詞が名詞に派生した言葉で、福祉的に解釈すれば、




ノーマライゼーションとは、高齢者や障がいのある人を含めて、誰もが通常ノーマルの生活を送れるようにしようという考え方のことで、生まれ育った地域の中でお互いに支え合い、ふつうに暮らすこと



という意味合いになります。




2021年になった今、私たち障害者にとってはまだまだ問題課題山積(雇用・差別偏見の問題など)ではあるものの、比較的自由に生活できる世の中なのではないでしょうか。




では21年前の2000年頃はどうだったでしょう?




私は高校3年生、精神科に通い始めた頃でしょうか。




うつ病という言葉は何となく知っていましたが、漠然と「うつ病になったら人生終わり」みたいなイメージを抱いていました。双極性障害も統合失調症も名前すら知りませんでした。

ほとんど何も知らない状態でしたね。




では100年前まで遡ってみるとどうでしょう?




障害者は今と同じような感じで「ふつうに」生活できていたのでしょうか?






答えはもちろん「NO」ですね。






今回の記事の主役『バンクミケルセン(1919-1990)』は、今私たち障害者が比較的自由にかつ『ふつう』に暮らすことが出来ている基礎・土台を創った人物です。




バンクミケルセンはその71年の生涯の中で何をしてきたのか、これから解説して参ります。



 

当たり前を当たり前にした偉人『バンクミケルセン』




1.バンクミケルセンの生い立ち


ノーマライゼーションの考え方はデンマークの行政官、ニルス・エリク・バンクミケルセンにより初めて提唱されました。


彼は1919年生まれで、コペンハーゲン大学法学部の学生として学んでいた1940年、ナチスがデンマークに侵攻したときにはレジスタンス運動「団結デンマーク」に加わりナチスに抵抗、地下組織の記者となり新聞を発行していましたが、1944年にはドイツ国境に近い強制収容所に移送されてしまいます。




同志の編集長はナチスに銃殺されましたが、バンクミケルセンは終戦で解放されました。戦後は社会省に入り、1946年に知的なハンディキャップを負った人のための施設の担当になります。




ご存じのようにナチスはユダヤ系民族だけではなく、障がい者やLGBTの人々にも弾圧や差別を行ったことが知られています。ナチスの強制収容所を実際に体験した彼の心の奥底には、収容所での体験や同志の死、非人道的なナチスの在り方に対する怒りや自由・平等への痛切な思いがあったのかもしれません。




当時、デンマークには大型の知的障がい者のための施設が10カ所ほどあり、1カ所に数100人が暮らしていたそうです。当時からデンマークの施設は暴行や虐待もなく、当時の水準では人道的と評価され、海外のお手本にもなっていたそうですが、彼は現状に満足はできませんでした。



集団で食事をし、集団で作業をし、集団で寝て、毎日同じ人間が顔を突き合わせ、外に自由に出ることもできない生活、







これではナチスの強制収容所と同じではないか…❞









前編 完





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