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やりがいについて #008 (1023words)

  • ピアサポーター
  • 2021年8月20日
  • 読了時間: 2分

激変!!




入社して一年も過ぎ、仕事にも慣れ何とか慣れ始めたころ、

私の中で小さな異変が起き始めました。




それは一年先輩の突然の異動。




その先輩の得意先すべてを私が引き継がなければならないことになり、

仕事の量が一気に3倍くらいに増えてしまいました。




それは当然一年目の新人にさばけるような量とは言えず、

毎日終電近くまで残って仕事をしなければならなくなりました。




新宿発の最終に乗って中央線の国分寺まで、

アパートの部屋に着くのはいつも1:40頃。




コンビニ弁当をかっこんで、すぐに布団に入る。深夜2時。

朝は6時に起きて、7時の中央線超満員電車に乗り込む。




そんな生活がしばらく続きました。







異変・・・




そんな、急に降ってかかったような忙しさが続いていく中で、

私の身体には小さな異変が起き始めていました。




『声がつまって出にくい・・・』




初めの頃はあまり気にしていませんでしたが、

だんだん症状が酷くなるにつれて、ハッキリ意識するようになっていきました。




特に、相手先の会社へ電話をかけて担当者の名前を言う場面。

言いにくい名前の人に電話をかけることが恐怖になっていきました。

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とりわけ一番苦手なのが自分の名前を名乗るとき。

話す内容よりもちゃんと自分の名前を名乗れるか、相手の名前を言えるか




ここにばかりに意識が集中してしまう




これはいったい何の症状なんだろう・・・

本を買いあさって調べたら『難発型の吃音症』だということが分かりました。




それ以来、今まであたりまえに出来ていたことが、出来なくなっていきました。

取引先、工場、新規営業先への電話・・・




電話が命の営業マンにとっては死活問題。




やがて、人前で電話をかけるのが怖くなり、

会社の非常階段や使用していない会議室などで電話をかけるようになりました。




そして次第に、夜もほとんど眠れないようになっていきました。






やりがいが消える




電話に恐怖を感じるようになってからは、

すべての意識と恐怖が電話に行くようになってしまい、




今まで仕事に対してやりがいを感じていた部分すべてに、

やりがいを感じることができなくなってしまいました。




電話で自分の名前を発語できるか、相手の名前を発語できるか、

それにしか目がいかなくなってしまいました。




何をしているときも吃音が頭から離れず、何をしていても楽しみや、

やりがいを感じることができなくなってしまいまいした。




やがて私はもともと抱えていた双極性障害を悪化させてしまい、





休職、そして退職へと追い込まれるのでした。






その9へつづく

 
 
 

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