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障害② ∼突如閉ざされた光∼

前回のあらすじ


13年前に虐待から保護されていたところを我が家に引き取られたうちの犬、


虐待の影響からか家族以外の誰にも懐くことなく年を重ねていった。


それから数年の歳月が流れ、異変は突然訪れた。

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障害その② ∼突如閉ざされた光∼


それは5年くらい前のことだったでしょうか?


2015年か2016年のことでした。


深夜0時頃に風呂から上がった私の弟は彼女の身に起こっていた微かな異変に気が付いたのでした。


あれ!? この犬、目見えねぐなったんじゃね!?!?』(福島弁)


深夜にも関わらず家族が彼女のもとへと集まりました。


私はひきこもり真っただ中でした。


彼女は錯乱状態でした。


前に進んで壁にぶつかり、また後ろに戻って壁にぶつかっては前に進む、それを延々と繰り返していました。


制止しようとしても一向に止まろうとしません。


何度も何度も前に進んでぶつかり、後ろに戻りぶつかり、また前に進んでぶつかり・・・


さすがに一晩中彼女のことを見ているわけにもいかないので、心配する気持ちを抑えて私たちは床に就くことにしました。


翌朝


私の家で一番早く朝起きるのは母、だいたい6時くらいに毎日起きます。


いつもでしたら朝母が目を覚まし、階段から1階に降りてくる段階で彼女も目を覚まし、階段の一番下でシッポを全力で振って母が降りてくるのを待っています。


そして降りてきた母の顔をなめる、これが彼女の最高の愛情表現なのです。


しかし、その日の朝の彼女は違いました。


彼女はいつものように階段の下にはおらず、昨夜に右往左往していたリビングの真ん中でシッポを全力で振りながらただ立ち尽くしていたのです。夜の間の彼女の様子は分かりませんが、しばらく前に進んでは戻りを繰り返し、そして疲れ果てたのちにリビングの真ん中で立ち尽くしていたのかもしれません。


『〇〇o~~!!』(犬の名前)

母が彼女の名前を呼ぶと、彼女は母の声のほうを振り返ろうとしましたが、母の位置を一度の声だけで正確に掴めなかったのか、周りをキョロキョロキョロキョロしました。


そしてもう一度母が彼女の名前を呼ぶと、大体の母の居場所の検討がついたのか母のもとに走りだしました。


ドガっっっっ!!!!


彼女が思った位置と実際の母の位置がずれていて、テーブルの脚に頭から思いっきり激突してしまったのです。



彼女はまだ音だけの情報で正確に位置を把握することが出来なかったのです。





その③へつづく・・・ 画像参照:ぴよたそ

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