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障がい受容物語 最終話(1656Words)





軽度の吃音が出るようになり、どんどん仕事のスピードが遅くなっていきました。




まず、自分の名前が出てこないことが多くなったことで、迅速に電話をかけられなく

なりました。(自分の名前が一番苦手という吃音者はとても多い)




また、言いずらい名前のお客様に電話をかけるときは毎回心臓バクバク手汗脇汗びっしょり胃キリキリ・・・




話しの内容よりも名前を発語できるかどうか、それがすべて。




自分の名前と相手の名前を言えたらゴール。




「ハラダさん」はほとんど毎回言葉が出ませんでしたね。(ハは苦手)




スピーディーに電話をかけられないと、直で仕事のスピードに影響が出てきます。




電話はなるべく人目を避け隠れてするようになりました。




使っていない会議室、非常階段、公園、わざわざそういうところに行って、とにかく周りに誰も側にいない状況でしか電話をかけられなくなりました。




軽度で、かつ隠れて電話しているので周りにはほとんどバレませんでした。




次第に『折り返しが遅い!』『担当変えろ!』など顧客からクレームを受けたりするように

なってきました。




たいして忙しくもないのにどんどん帰る時間が遅くなっていき、帰っても吃音が頭から離れず、眠れなくなり、寝不足で次の日の仕事に行くことが多くなりました。




そして、炭酸リチウムで何とか抑えていた双極性障害もさすがに耐えきれなくなり、

再発、休職の流れになりました。




休職中はデイケアなどの存在を全く知ることなく、ただ家でダラダラと過ごすだけの日々。




何も得ることなく休職期間終了。




当たり前ですが、復職後、半年ほどで再再発、再休職・・・




その後の再復職でも再再再発、




これ以上会社の負担にはなりたくないと自主退職しました。





 あらがい、もがく 




その後、吃音を治したい!!ということしか考えられず、

吃音に関する本を読み漁り色々試しました。




でも、意識すればするほど治らない、むしろ悪化していく・・・




それでも、これくらい頑張れば治ると信じもがき続けました。




丹田呼吸法は熱心に取り組み、多少の効果もあったかもしれません。



吃音を克服するためにあえてアナウンサーになった小倉智昭さん




小学校の学習発表会の劇で演技をしているときだけ吃音が出ないことに気づいて

女優を目指した秋野暢子さんなどに勇気づけられ、




あえて話すことがメインの仕事にトライしました。




学習塾の講師、ホテル渉外(対法人)、アパレルと3社連続で障がいを隠してトライしました。




 しかし、




立ち向かっても立ち向かっても跳ね返され、さらに悪化していく・・・




仕事以外の時間も休みの日も寝ている時以外ずっと予期不安に怯えるように。





 堤防決壊!!! 





そして、忘れもしない2013年8月26日、




崩壊寸前ギリギリで持ちこたえていたダムが一気に決壊しました。









そして4年間の沈黙









 好転、そして新たなる未知の発見 




入院、デイケアへの初参加。(それまではデイケアの存在すら知らなかった)




障がい特性の理解、WRAP、障がい者雇用など、色々なことを吸収していく中で、




障がいを無理に治そうとするのではなく、




障がいがあっても活躍できる環境を探す、もしくは合理的配慮として

企業側に伝えることで、自ら働きやすい環境を創っていく




そして、




自分の強みを徹底的に伸ばしてその才能を存分に活かせる仕事をする




ということ考え方を学びました。




今までの私にはまっっっったくない考え方でした。




今までの私は吃音を克服することがすべてでした。




このくらいならどうにか治せるはず!!と軽く考えていました。




吃音発症から10年、長く苦しみましたがようやく辿り着いた考え方でした。




今では電話に関してだけ配慮をいただき、今までの障がい経験を活かしつつ

生き生きと仕事をさせていただいています。




そして、吃音を抱えながらでも打ち込める仕事に出会えた時、




吃音の事を考える時間は減り、吃音症状も少し軽くなった




ような気がします。(完全に消えてなくなったわけはないですけどね)




 視点をひとつ変えただけで人生も変わり得る 





そんな貴重な体験をさせていただいたお話しでした。





  完  

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皆さん今日は! 現代は情報化社会と云われていますことは皆さんご承知のことと存じます。 しかし、障害者と健常者との情報格差は依然とあります。今は障害者が日常生活や災害時に必要な情報を健常者と同じ様に得ることは難しい状況です。これを、健常者と同じ様に情報を得られるよう支援し、格差の解消を目指す法案が、過日の某新聞に記載されておりました。簡単にこの法案のポイントを記述しておきます。 ・情報伝達機器開発