『過緊張』という言葉をご存じでしょうか? 実は新人ピアサポーターの私も最近知った言葉なのですが、何かひっかかるものがあり、詳しく調べてみようと思いました。
今回は精神科医で奥田弘美先生(都内で18か所の産業医としてビジネスパーソンのメンタルヘルスケアに携わっていらっしゃる)の記事をまとめさせていただきました。
さて、過緊張の定義とは何でしょうか。過緊張とは正確に言うと、 「自律神経の交感神経が過剰に緊張した状態」です。 産業医として先生が働く人をカウンセリングするなかで、一番多いお悩みがこの過緊張に関する症状だそうです。
例えば……。
「家に帰っても頭の中で、仕事や職場のことをずっと考えてしまって落ち着かない」
「日中に上司(または同僚、クライアント)から言われた言葉が、寝る前になっても頭から離れない」
「明日すべきことが山積みで常に時間に追われ、夢の中でも仕事のことを考えている感じ」
などと訴える社員さんは本当に多いそうです。
つまり仕事や職場の人間関係のことが気になって、
「気が休まらない」
「リラックスしにくい」
「しょっちゅうイライラ、ぴりぴりしている」
「妙に焦りや不安を感じやすい」
というのが過緊張の初期症状です。
そしてこれらがさらに高じると、
「寝床に入っても何時間も寝つけない」
「寝ついても、仕事の夢ばかり見て夜中に何度も目が覚める」
「数時間しか寝ていないのに、明け方に目が覚めてしまって眠れない」
といった不眠症状に発展していきます。
その不眠症状が週に何度も頻繁に起こるようになってくると、
「朝になっても疲れがとれずに体が重だるい」
「仕事に行く気力がわかず、気持ちがどんよりする」
「会社でも仕事に集中できない、頭がボーっとする」
と、うつ病の一歩手前である「抑うつ状態」に移行していってしまうのです。
あなたもこの一連の過緊張症状の流れに陥りかけた経験はありませんか? この過緊張症状は、ストレスフルな現代日本で働く人なら誰もが容易に陥ってしまう、メンタル不調の黄色信号です。
IT化が極度に進み、スマートフォンやパソコンを通じて情報やコミュニケーションがひっきりなしに24時間押し寄せてくる。そのため思考や感情が常に刺激され続け、未来や過去への不安や心配、恐れが頻繁に引き起こされる。
自律神経の交感神経(活動的な状態)と副交感神経(リラックスな状態)の切り替えが上手くいかなくなり、交感神経優位が続くと精神的にも身体的も疲れが溜まっていくのは言うまでもありませんね。
対処法は次回のブログで掲載いたします!
画像:小さな星の大冒険。
参考:日経Gooday 30+ こちら「メンタル産業医」相談室
Comments