【代表ブログ】「目の前の小石」と自立への伴走。ASDの方の意思決定と支援者の葛藤
- 遠藤 一歩
- 8月6日
- 読了時間: 4分
こんにちは!
福島市就労支援凸(デコ)の代表、
遠藤一歩です。
このブログは、
私が日々の支援や運営の中で感じた
「気づき」を基に言葉にしています。
本日は、
自閉スペクトラム症(ASD)など発達特性を持つ方の
「生きづらさ」の背景と、
意思決定をサポートする支援者としての
リアルな葛藤について、
少し私の本音を交えてお話ししたいと思います。
◆ 組織運営と人生における「攻め・守り・持続可能性」
私は30歳頃からマネジメントの仕事を経験してきました。
物事を進める上で常に意識しているのが
「攻め」と「守り」のバランスです。
戦力には限りがあるため、
むやみにイケイケで攻める(攻撃する)ことはできません。
そして「守り」において最も重要なのは、
多角的な視点から
リスクを正確に想定・見積もることです。
さらに、戦略を立てる上で欠かせないのが
「持続可能性(継続できるか)」という視点です。
自然の摂理や原理原則に沿って、
トラブルが起きた時に
いかに早く有効な修正(軌道修正)を打てるかが、
仕事でも人生でも成果を上げる鍵になります。
◆ 生きづらさを生む「情報処理・未来予測・軌道修正」の難しさ
変化の激しい現代を生き抜くためには、
「①多くの情報を集めて整理する」
「②未来(リスク)を予測する」
「③走りながら適宜修正する」
という3つの力が求められます。
しかし、
ASDなど発達障害がある方の多くは、
この3つのどれか、
あるいは全てに苦手さを抱えています。
特性ゆえの「こだわりの強さ」から、
全体を見ずに
情報のほんの一部だけにこだわって
判断を下してしまったり、
先を見通すのが苦手だったり、
臨機応変な修正ができなかったりします。
その結果、
明らかに成果が出ないであろう(失敗しそうな)
選択肢を選んでしまうケースが多々あります。
自己責任が問われる資本主義社会の中で、
自分の思い通りにならない現実と直面し、
強い息苦しさを抱えている方は少なくありません。
◆ 成果が出ない選択であっても、本人の「意思」を尊重する
では、
明らかに失敗しそうな選択をしようとしている時、
私たち支援者はどうするべきか。
我々は「伴走する」というスタイルをとっています。
一緒に走ることはできても、
ご本人を無理やり「走らせる」ことは不可能です。
ですから、
他人のアドバイスを受け入れられず、
ご本人が「こうしたい」と決めたのであれば、
たとえそれが間違った選択や成果の出ない選択であっても、
我々はその意思を尊重します。
自分の好きなようにやりたいという強い欲求は、
トレーニングで簡単に直るものではありません。
だからこそ、やりたいようにやってみて、
その結果(成果)を
一緒に正確に振り返ることが大切だと考えています。
◆ 目的は「自立」。伴走の限界と支援者の葛藤
しかし、我々の事業の目的は
あくまで利用者さんの「自立」です。
北極星のように目指す目的地が同じだからこそ
伴走できるのであり、
自立に向かわない選択をされる場合は、
「ごめんなさい、一緒に歩むことはできません」
とお伝えすることになります。
支援者として最良の選択肢をご提案しても、
「目の前に小さな小石があるから嫌です」
と拒否されてしまうことがあります。
私から見ればただの「小石」でも、
ご本人の特性からすると地球を破壊するほどの「隕石」
に見えているのかもしれません。
限られた資源の中で現実を受け入れ
(ある種の諦めを持ち)、
前に進むことが難しいがゆえの人生の困難さ。
そして、成果が出ない選択をしていく
ご本人の姿を見守り続けなければならない支援者としての辛さ。
綺麗事だけではない葛藤も抱えながら、
それでも私たちは、
当事者の皆さんが社会で自立していくための道
を一緒に模索し続けています。
◆ 福島市就労支援凸(デコ)
自立訓練(生活訓練)・就労移行支援・就労定着支援
[見学・相談のお申し込みはこちら] https://forms.gle/GavsQwRRMJjKHFWZ9


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