【代表ブログ】「そのまま」を抱きしめる。共に生きる社会の第一歩(前編)
- 遠藤 一歩
- 5月26日
- 読了時間: 3分
こんにちは!
福島市就労支援凸(デコ)の代表、遠藤一歩です。
このブログは、
私が日々の支援や運営の中で感じた「気づき」を基に言葉にしています。
先日、
NPO法人抱樸(ほうぼく)の代表であり、
30年以上にわたってホームレス支援を続けてこられた
奥田知志氏の講演会「ともに生きるとはどういうことか」
に参加してきました。
あまりにも濃密で、
私の支援哲学にも深く刺さる内容でしたので、
前後編に分けてそのエッセンスをお伝えします。
◆「抱樸(ほうぼく)」という言葉の重み
奥田氏が率いる団体の名前「抱樸」には、
深い意味があります。
「樸(ぼく)」とは、
山から切り出されたままの
「原木」や「荒木」のことです。
世の中には、
美しく製材された「材木」には価値があるけれど、
トゲがあったり形が歪だったりする
「原木」には価値がない、
と条件をつける風潮があります。
しかし、抱樸という言葉は、
「条件をつけず、そのままのあなたを抱きしめる」
という決意を表しています。
これは、
凸が大切にしている
「特性を治すべき障害と捉えず、
一人の人間として向き合う」
という姿勢と、
まさに地続きの考え方だと感じ、
冒頭から胸が熱くなりました。
◆「ハウスレス」と「ホームレス」は違う
奥田氏は、生きづらさを2つの側面から定義されていました。
ハウスレス(経済的困窮): 家がない、お金がない、仕事がない状態。
ホームレス(社会的孤立): 人とのつながりや関係が切れている状態。
たとえアパートに入って「ハウス(家)」を
得たとしても、「誰が自分の最後を看取ってくれるのか」という
「ホーム(関係性)」がなければ、
本当の意味での解決にはなりません。
いま、家に住んでいながら
「ホームレス(孤立)」状態にある人が
増えています。
実は、子供の自殺原因の約47%が
「不明」とされています。
これは、誰にもヘルプサインを出せないほど、
心に「ホーム」を持てない人たちがそれだけ多い
という悲しい現実を示しています。
◆人間は「助けが必要な存在」として進化した
特に印象的だったのは、
生物学的な視点からのお話でした。
猿は一人で出産できますが、
人間は二足歩行に進化したことで産道が複雑になり、
一人では出産できなくなりました。
つまり、
「誰かに手伝ってもらわないと生まれることさえできない」
のが人間という種の特徴であり、進化の証なのです。
「人に迷惑をかけてはいけない」
「自己責任だ」という考え方は、
ある意味で「猿」に戻ろうとしているようなものです。
私たちは、
誇り高き「人間」として、
もっと堂々と「助けて」と言っていい。
凸(デコ)という場所も、
利用者の皆さんが安心して「助けて」と言える、
そんな「ホーム」であり続けたいと改めて強く思いました。
(後編に続く)
◆ 福島市就労支援凸(デコ) 自立訓練(生活訓練)・就労移行支援・就労定着支援
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