ピアサポーター

2021年4月5日6 分

座談会・当事者会って何のため?

みなさんこんばんは!

いつもお読みいただいてありがとうございます。

南東北に位置する福島県の最北端にある福島市も桜の見頃を終え、本格的な春の訪れがやってきましたね。

よい週末を過ごされましたか?

私は土曜日はメンタルスクールで勉強をして、日曜日は掃除・選択・YouTubeで飛行機のファーストクラスの動画を見て豪華な旅気分を味わっていました✈

さて今回の記事は、

座談会・当事者会について考える!

今日のテーマは『座談会・当事者会』のお話です。

ここ凸ゼミ福島でも毎週金曜の夜に「座談会」を開催しています。さらに、私自身も「当事者会」を立ち上げたいと考えているので、ちょっと勉強してみようと思いました。

ということで、今日のレジュメは、

1.座談会・当事者会の効果とは

2.わたしが目指している当事者会の役割

3.まとめ

と、いつも通りの3段構成でお話ししていきたいと思います。

よろしくお願いいたします。


テーマ:座談会・当事者会について考える!

1.座談会・当事者会の効果とは

同じ悩みに苦しむ仲間(居場所)ができる

これに関しては説明は不要ですよね。私は精神科に通院し始めてはや21年になりますが、21年間の間に同じ悩みをもつ当事者仲間が出来たのは4年前デイケアに通い始めてからになりますので、17年間は当事者の友達はいませんでした。

もちろんその17年の間にはツイッターで病みアカウントを作ってネット上で精神疾患をもつフォロワーさんとの交流もありましたが、いつの間にかいなくなったり、わたしがツイッターにストレスを感じて不安定になり、アカウントを消してしまったりでリアルに勝る交流はできていませんでしたね。

もちろん、その頃はひきこもり状態だったため、親以外と通院の時の診察時間しか人と話す機会がなかったのでツイッターはわたしにとって大いに助けになっていましたし、ツイッターを居場所のように感じていました。

でもやはり実際に定期的に会える当事者の友達の力はすさまじく、デイケアに通うことでわたしの精神バランスはみるみる回復していきました。

座談会・当事者会もそういった仲間ができるという点が一番の目的であり魅力なのだと思います。クリニックにデイケアなどの施設が併設されていない場合は、できるだけそういった当事者が集まる場所に行ってみるのはとても良いことだと思います。

精神疾患の回復において、自宅と診察だけではやはり不十分だと思います(もちろんそれだけで回復してしっかり社会復帰を果たす方もおられますが)。当事者同士の支えあい(時に傷のなめあいも)もメンタル疾患の回復においては重要な要素の一つだと思います。

ものごとを多面的に見ることが出来るようになる

先にも述べましたが、自宅と通院だけでは会話の相手は家族と主治医(5分くらい)のみになってしまいがちです。しかも基本的に主治医との会話は3∼5分程度と極めて短く、家族ともあまり仲が良くなくほとんど会話が無い、という方もいらっしゃると思います。

そうなってしまうことのデメリットは先にも述べたように、社会的交流が少なすぎるがゆえに十分な回復が望めないかもしれないということ、そしてもう一つ『ものごとを一面的にしか見れなくなってしまう』恐れがあるということです。これは思った以上に怖いことだと思います。

人間は基本的に『自分の考えが正しい』と思いがちです。言葉を変えると『一面的』にしかものごとを捉えることが出来なくなりがちです。もちろん主治医は短い診察時間の中で、そうならないように配慮してお話ししてくださるかもしれませんが、いかんせん時間が短すぎます。

このような思考に陥ってしまうと、【自分は○○症状がある=社会復帰は無理】とか、考えが主観的で極端になってしまいます。しかし、当事者同士の繋がりがあった場合、『私も○○の症状があるけど、▲▲▲を利用したらかなり楽になったよ』とか、独りでは思いつかないような色々な対処法に出会うことができるようになり、問題を多角的に・色々な方向から見ることが出来るようになります。これは幸せに生きていくためにはとても大事なスキルです。

この考え方が自然に身に着けられるようになれば、何か嫌なことがあった場合でも極端な考えに陥りずらくなり、柔軟に考えられるようになるため、簡単に落ち込まないようになります。認知行動療法にも少し通じるところがあるかもしれません。

2.わたしが目指している当事者会の役割

わたしが思い描いている当事者会

』では当事者会・座談会の効果をお話ししてきました。それではわたしが考えている当事者会について少しお話しさせていただきたいと思います。基本的には「1.①②」で述べたように『当事者の仲間(居場所)』を作ること、そしてその中で『社会性を取り戻していって欲しい』というのが目的です。

さらに取り組みたいと考えているのは『精神障害者の既婚率の向上』です。なぜこれを掲げるかと言いますと、障がい者総合研究所 (内閣府『平成 25 年度 障害者白書)の調査では、

健常者の未婚率=26.4%

身体障害者の未婚率=35.4%

精神障害者の未婚率63.9%

知的障害者の未婚率=96.7%

と、健常者・身体障害者の未婚率と比べて大幅に高いということです。(※知的障害者のケースは私の専門外なので割愛させていただきます)

精神障害者のうちで結婚しているのは100人中36人、うち男性が11人、女性が25人。特に男性は10人に1人しか結婚できない計算になります。

わたしの元に寄せられる相談の多くも男女問わず恋愛や結婚の話が多いですし、なかなか踏み込みづらい領域でもあります。もちろん当事者同士の居場所作りが第一の目標ではありますが、『精神障害者の幸せ』これも目標のひとつです。

現状は・・・

2020年1月にわたしの目標にかかげた当事者会ですが、現状はまだごく身近な人に話した程度です。というのは、2020年3月にコロナウイルスの発生により、集まって何かをすることが難しくなり、かつ私自身の就職が決まったこともありなかなか思うように動けていないのが現状です。

あとは当事者会維持は思ったより難しいということですね。たくさんの当事者会が生まれてはほとんどの会が1年以内に解散しているようです。主な原因は「人が集まらない」ことのようです。メンタル疾患の方々がわざわざ足を運びたくなるような組織というのは案外難しいのです。

3.今回の記事のまとめ

座談会・当事者会のメリットは先にも述べましたが、

病気のことを包み隠さず話せる仲間の存在と、安心できる居場所ができること

精神疾患は基本的に一生付き合っていかなければならない場合が多く、同じ悩みを共有できる仲間とその仲間が集まる当事者会の存在は無くてはならないものだと思います。

そして仲間たちと悩みや苦悩・生きづらさを語り合うことによって自分自身の障害や生きづらさを多面的に判断できるようになると思います。

ただやはり会を維持・発展させていくためにはそれなりの工夫やマンパワーが必要になってくると思います。やる気のある人材を見つけたらスカウトした方がよさそうですね。

とまぁ、座談会・当事者会のメリット、デメリットをつづってきましたが、まずは四の五の言わずに行動しろ!!って感じですよね

ということでここまで読んでくださった皆様、ありがとうございます!

また次の記事でお会いできるのを楽しみにしております。

画像参照:イラストAC

編集後記

精神障害と結婚はとてもデリケートな話題で、今回記事にするかしないかで少し迷いました。本音を語りづらい話題です。皆さんは結婚するとしたら障害者どうしがいいですか?それとも健常者とがいいですか?ちゃんと考えてみるとけっこう難しい問題ですよね。男女によっても意見が分かれるでしょう。こういうデリケートな話題を本音で語り合えるような仲間がいたらいいですね。 (※今回も3000文字を超えてしまいました💦)

ではまた!!  画像参照:いらすとや

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